2022年10月30日    提出物の「遅刻、未提出」について

堤の授業について出される課題の提出期限は次のとおりとします。

月曜日・火曜日の授業→日曜日の15:00まで
水曜日ー金曜日の授業→前日の15:00まで


遅刻→提出期限から1週間以内の提出(減点します) ★5回以上の遅刻で不合格。(1Qの場合は3回)
未提出→提出期限から1週間を過ぎても提出しなかった。(評価なし) ★3回以上の未提出で不合格。(1Qの場合は2回)
遅刻0.5、未提出1として、合計5点になった者も不合格。

提出期限から1週間を過ぎた場合には、提出をされても受理しません。
成績にも反映しません。

なお、こちらはあくまで提出物についての決まりです。平常点(授業への積極的な参加)等は別に定めています。


以上


Posted by つんこ at 15:35 連絡事項

2022年02月27日    研究生を申し込む方へ(注意)

研究生への申し込みが非常に多いので、以下のように対応します。
順次更新していきますので最新の情報をチェックしておいてください。

【更新情報】
何度も同じメールを送ってくる方がいるので、そのことについて追記しました。ま、何度も送ってこられる方は、このブログを読んでいないでしょうが(2022/02/27)。


(基本的方針)
1.堤の研究室では、優秀な方の研究生への応募、また大学院社会文化科学研究科への受験を歓迎しています。
2.研究生に応募される方は以下をよくお読みください。
3.大学院を直接受験される場合でも事前にご相談ください。
4.基本的には「プレマスターコース」(大学院予備教育特別コース)に来ていただきます。メールをくださる際には、このコースの出願締め切りを書いてください。
5.日本国内外を問わず、たくさんの方の問い合わせを歓迎します。
→問い合わせはこちらから、「この研究者にコンタクトする」をご利用ください。氏名、所属、学年等をお書きください。


(返信について)
1.これまで、すべての問い合わせに対して返信をしてきましたが、本務をはじめ、その他の業務に忙殺されておりますので、「研究生として受け入れる可能性がない方」への返信はしないこととします。
悪しからずご了承ください。

2.届いていないという可能性がないわけではありませんので、二度連絡をいただいても構いません。その場合にはできる限り返信します。
→と書いていましたが、何度も同じメールを送ってこられてもやはり返事する気になれませんので、次のような文言が書かれてあるメールには一切返事しません。その文言とは、「HPを見て、先生の研究を理解しました/研究に興味を持ちました」です。
賭けてもいいですが、この文言が書いてあるメールに返事する先生はいないでしょう。

(内容について)
次のような内容のメールは、私のところだけではなくほとんどの研究室で受け入れないと思います。

1.「先生の研究内容に興味があります」というような文言を使って、大量に様々な研究室に送っているであろうと思われるもの。
2.どこかのサイトから文言をコピーしたような内容のもの。同じような文言のメールが毎日届いております。ご自分で書いたものかどうか、判断するのは比較的容易です。
3.ご自分で計画書を作成してください。自分で手に入れ、読んだ論文・書籍は何か、そこからなにを理解したのか、何を問題と感じているのか。時々、非常に立派な計画書を出してこられる方がいらっしゃいますが、そのような計画書が書けるなら、研究生になる必要はありません。直接大学院を受験してください。

要するに、我々が知りたいのは、あなたがすでに立派な知識を持っているということではなく、あなたがなぜ我々のところで研究したいのかです。専門も決まっていない学生を受け入れることは、基本的にはありません。

我々は、横でつながっています。あなたが言語学の教員だけでなく、同じ大学の社会学やら、なんだったら法学、経済学の先生にも同じメールを送っていることを知っています。

本当にやりたいことがあるなら、せめて、別の大学の、専門分野が同じ先生にメールを送ってください。

2020/11/15 記事を追加しました。
研究生に受け入れてください」というメールに書くべき内容


2020/09/10 記事を追加しました。こちらもよくお読みください。










Posted by つんこ at 11:03 研究生申請関係

2021年07月23日    日本語教育学会代議員に選出されました

公益社団法人日本語教育学会
代議員に選出されました。

日本語教育学会

日々のことについてはnoteで綴っています。


Posted by つんこ at 15:22 学外の仕事

2021年07月11日    岩男考哲氏の文章の妙

岩男考哲氏は神戸市外大の先生である。

彼は、これからの日本語学を背負って立つ、中堅研究者の一人であり、数多くの査読論文を発表し、単著も書いておられる。




引用形式を含む文の諸相 叙述類型論に基づきながら



この度、『名詞研究のこれまでとこれから』という本を上梓され、ご恵投に与ったので、御礼方々紹介したくなった次第。


名詞研究のこれまでとこれから



といっても、彼の論考の内容そのものに、ここで触れるつもりはない(拙論を引いて議論してくださっています。こちらにも感謝)。

今回紹介したいのは、彼の文章力である。




一言で言うと、彼の論文は極めて読みやすく、明晰である。

こんな論文が書いてみたい。この文章力があれば次々に査読に通るのも肯ける。




そんな文章である。




何がそんなにすごいのか?




一言で言うと、読者が迷子にならないような仕掛けが、至る所に施されているのである。




まず最初に、この論文で何を目的にするか、どのような結論を導くか、その結論を導くためにどのような議論がなされるかが数行で書かれている。そして、その通りに各セクションが進んでいく。




セクションの中でも、いま読者は、全体の中のどの部分を読んでいるのかということが、大凡1ページに1回は明記されている。次のような感じである。

以上が、本稿の注目する先行研究の指摘である。続いて、これら2点について本稿がどう捉えるかを述べていきたい。岩男(2014,2019)では上記のような指摘がなされているものの、それらの間の関連性についての考察が十分に行われていない。しかし本稿では、これら2点は関わりのある指摘だと考える。以下、この点について述べていこう。(岩男(2021:112))


ここで彼は、「ここまでで述べたことは、先行研究のまとめとそれについての指摘である」ことを述べた上で、次にこの論文で彼がそれを「どのように捉えているかを述べる」としている。ご丁寧に、その結論として「これら2点は関わりがあるということを論じる」と書いている。




こんなの当たり前と思われるかもしれないが、その当たり前のことができる学者は稀少だと思う。僕も含めて、彼の文才には遠く及ばない。

*******************

以下、うっかりデスマスで書いたのでセクションを変えてと……

内容については、いずれどこかで発表することもあるかと思いますが、ここでは読者の関心のために、彼がやっている「評価的意味」の分析対象についてだけ紹介しておきます。




「Nときたら」という表現は、何らかの評価を伴います。




(1)山田ときたら、今日も遅刻しやがった。

(2)堤ときたら、まったく信用ならない。




のように。




(3)??今日の天気ときたら、晴れです。

 (4)??山田ときたら、大卒だ。




これらの報告調の文体では、「Nときたら」文は不自然になります。(これは堤のオリジナル分析であって、岩男はそこまで言っていません。僕の理解であることを断っておきます)




ところで、「ときたら」というのは「と」(引用)+「来る」(動詞)+「たら」(条件)という組み合わせでできている表現で、そのどこにも、「評価」とか「感情」といった意味は見いだせません。なのに、なぜ、評価の意味は生じるのか? これが彼の問題設定です。




この分野の研究はまだ始まったばかりという気がしています。

こちらについては僕もいくつか書いておりまして、参考にしていただければと思います。

https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/ja/list/ou_authors/T/50a35788630f79f374506e4da22f6611/item/54446


バリエーションの中の日本語史



岩男考哲(2021)「名詞に対する「評価的」意味はどのように生じるのかー「評価的」意味研究の更なる発展に向けて-」『名詞研究のこれまでとこれから』106-125,くろしお出版

★この文章はnoteのものと同じです。





タグ :日本語学


Posted by つんこ at 13:20 思うこと

2021年07月08日    日本語プロフィシェンシー研究学会10周年シンポジウムでパネルに登壇しました

日本語プロフィシェンシー研究学会の10周年記念シンポジウムで登壇しました。

「「聞き手」としての非母語話者の容認性判断」

宣伝するべきですね。次回以降は、「~します」という形でもアップしたいと思います。
内容については、こちらで書いておりますのでご参照ください。



以下は、サイトからの引用です。

******************************

パネル4:談話とプロフィシェンシー(つったて部屋)
「自然なコミュニケーション」を考える際に、発話者はもちろん、その他のコミュニケーションの参与者の役割について考える必要があります。本パネルでは、「協働」を基軸として議論を始めます(三井発表)。そして、発話者が用いる文法は「協働」の観点からすればどのようなものであるのかを、終助詞(立部発表)、ノダ(范発表)、接続詞(長谷川発表)を例に考えます。そして、自然な会話を教材化することの重要性について説きます(宇佐美発表)。



三井久美子(立命館大学)

語りに見られる会話参与者の協働性

立部文崇(徳山大学)

初対面の相手との関係づくり―「ネ」はどのように役立っているのか?

范一楠(環太平洋大学)

多用される非典型的用法のノダ―日本語母語話者と学習者の比較―

長谷川哲子(関西学院大学)

説明タスクでの接続詞使用―読み手評価から見た接続詞の選択

宇佐美まゆみ(国立国語研究所)

自然なコミュニケーション能力を養成するための自然会話を素材とするオンライン教材-ポライトネスとプロフィシェンシーの観点から-

*堤良一(岡山大学)・閻琳(立命館大学)

「聞き手」としての非母語話者の容認性判断

*パネル時間の都合で登壇は割愛し、予稿のみ掲載。



進行(親方):立部文崇、堤良一



Posted by つんこ at 21:53 学外の仕事

2021年07月03日    研究テーマの見つけ方

こちらで、院生および大学院を目指す方に向けて、研究テーマを見つけることについて書きましたのでご覧ください。
こちらの(滋賀咲く)ブログもちょこちょこと細々と続けていきたいと思っています。

上のブログで書いていることは、
「研究テーマを見つけるためには、勉強しまくれ」ということです。

大学院生はセミプロなので、それなりに学界の動向を見定めた上で、それなりに学界に貢献が期待できるような課題を見つけてくる必要があるからです。

一方、学部生の場合の研究テーマの見つけ方は、また少し違っているのではないかと思っています。


1.とりあえず、1週間、自分が使っていることばに注目しまくりながら暮らしてみる。

何か思いつくことがあるかもしれません。ある学生は、「必ず必要」はそんなにおかしくないのに、「頭が頭痛」がおかしいのはなぜだ?
と気づきました。
また、ある学生は、一週間、外出しながら町に溢れる看板を見て、そこから何かをしようと思いました。

2.とにかく当たって砕けてみる
なんでもいいので気になったらとりあえず動いてみる。先行研究に当たるのもよし、いや、私は先行研究なんて見ない! とにかく実例を集めるのだーというのもよし。

うまくいけばそれが卒論になるかもしれないし、うまくいかなければまた別の課題を見つければいいのです。学部生の場合、失敗することは大事だと思います。

とまあ、なんか気軽に始めてみられてはいかがかなと思います。学部生の皆さんには、とにかく自分がやろうとしている学問の、おもしろみに触れてほしいと思います








2021年05月13日    The online seminar at Kasetsart University

日本学術振興会のHPで、1月19日、カセサート大学(タイ)でのstudy in Japan セミナーの模様が紹介されました。



タグ :study in Japan


Posted by つんこ at 11:15 学内の仕事 学外の仕事

2021年04月11日    「研究生にしてください」メールに書くべきこと

2021年4月11日、追記しました。最後まで読んでください。
みなさんのメールは「迷惑フォルダ」に振り分けられています! その理由とは??↓↓

研究生にしてくださいというメールに書くべきことは、

1.どこの何者なのか。出身地、出身大学等。
2.学部の時には何を勉強してきたのか。
3.申請しようとする分野をなぜ継続して勉強しようとしているのか。
4.なぜ日本で勉強しようと思っているのか。
5.なぜその大学、あるいはその研究室に申請するのか。
6.準備状況~日本語のレベル、その他外国語の能力、その分野をどれくらい勉強しているのか。
7.経済状況

です。一方、送られてくるメールのほとんどが、

1.子供の頃から日本に興味を持っていた。
2.大学の時に一生懸命勉強した(何を?)
3.先生の研究に興味がある。(ありがとう。でもどのように? この文言、誰にでも使えるよね?)
4.日本の文化に憧れている。(旅行してください)
5.受け入れてくれたら一生懸命勉強します。(いま、一生懸命勉強しているかが知りたいです)


みたいなものです。


そして、このようなメールを受け取った先生方は、おそらく返事を返さないでしょう。

返事が来ないからといって、メールの件名を「再送」とか「3回目」とか変えて送ってこられますが、
メールは届いています。
先生方は忙しすぎて、返事をする価値がないと判断されているのです。

返事がない場合には、メールの文言を再検討するべきです。

★重要な追記(2021年4月11日)★
昨日、ふと「迷惑フォルダ」を見たら、なんと10件以上の「研究生応募」が来ていました。
迷惑フォルダに振り分けられた理由が表示されましたが、「過去に同じようなメールが、別のメールアドレスから来ていたから」ということです。
つまり、みなさんが送ってきたメールは、ほとんどが同じ内容であるために、迷惑メールだと判断されているということです。

ちなみに、内容を確認しましたが、すべてのメールに返事はしませんでした。返事をするほど具体的でもなければ、琴線に触れることもなかったということです。
逆に、これまで迷惑フォルダに入ることなくやってきたメールにはそれなりに読むべきところがありました。返事もしています。

自分でオリジナル文章を書かなければ、先生に読んでもらう前に、機械にすら読んでもらえないということです。

研究生を申し込む方へ









Posted by つんこ at 09:37 Comments( 0 ) 研究生申請関係

2021年03月26日    卒業おめでとう。

ダニエル・ハーディングという指揮者をご存じでしょうか。なかなかイケメンのイギリス人指揮者です。

1996年といいますから、弱冠21歳でベルリンフィルを指揮し、その後ウィーンフィルなど、世界の名だたるオーケストラと共演しています。

ところが!!

彼は元来の飛行機好きが高じて、2019年、44歳のときに指揮者を休んで、パイロットになってしまいます。エールフランスという航空会社です。

3月25日(木)は岡山大学の卒業式でした。ハーディングのことはなんとなく知っていたのですが、「わーすごーい」くらいであまり気にしていなかったのですが、卒業生に何かを語らねばと思っていたときに、彼のことを見て、彼のことを話そうと思ったのです。

1つ目は、卒業しても、好きなことをやって生きていってほしいということ。
2つ目は、好きなことをやって生きるには、努力が必要だということ、
3つ目は、好きなことをやるためには、周囲の理解が必要だということ。

みなさんが昨日、4年間楽しかった、特に最後の一年間は楽しかった、と言ってくれて、うれしかったです。
コロナで会えなくても、みんなはこの一年間を自分なりに意味あるものとして過ごすことができました。その手伝いができたことは光栄です。

「自分で考えるということの楽しさを知った」というKMさんのことばは、その楽しさの本質を言語化してくれています。
KTさんが「研究が楽しいことを知った」と言ってくれたのも、KAさんが「ことばのおもしろさに気づいた」というのもとても頼もしく感じました。

楽しく生きることはものすごく大事です。この一年間、みんなに言い続けたことが、みんながこれから壁にぶち当たったときに、みんなの一助になることを願っています。
同時に、楽しく生きることはとても大変です。好きなことをやって生きていくには、努力が必要です。ときには才能のようなものが必要なときもあるでしょう。でも、好きならできるのが努力です。きっと楽しく乗り越えることができるでしょう。

好きなことをして生きたくても、生きられない環境にいる人々も世界中にいます。ミャンマーを見てください。みなさんの中には、ヤンゴン外大とのイベントに参加してくれた人もいますが、もしかしたらみんなと楽しく話した彼ら、彼女らは、いま生命の危険に晒されているかもしれません。
世界や社会に興味を持ってください。
そして、放っておくと、自由は気づかないうちに周りから徐々に消えてなくなっていくものなのだということを、肝に銘じてください。

長々と書きましたが、要するに、勉強し続けてください。昨日も言いましたが、何年後かに、みんなに出会うとき、いまのままの話、いまのままの話し方や振る舞いだったら、きっと残念です。みんながすごく成長して僕の周りに現れることを楽しみにしています。そのときまで、僕も勉強し続けなければなりません。

最後の最後に言うことはただ一つです。

何があっても、心身の健康を一番大切に。

たくさん遊んで、たくさん旅行して、たくさんの人と出会って、たくさんいい音楽を聴いて、本を読んで、おいしい酒を飲んでください。

卒業おめでとう!




2020年09月10日    研究生をお考えの方へ~マナーは守りましょう



ちょっと前から、研究生希望ということで、研究計画書も申請書もそれなりにできていて、まあいいかなと思ったので、面接をして、
その上で、しばらく勉強会に出て雰囲気を知った上で、向こうもこちらもお互いに判断しましょうというところまで来た応募者がいました。

ところがその方は、勉強会のグループには登録されたものの、参加はせず、しばらく連絡がなくなって、こちらから、「どうしますか?」というメッセージを送っても返事がなくなりました。

おそらく、他の大学の研究生に決まったものと思いますが、このような方法で、面接までして時間を割いた人に対して、連絡しないまま、
こちらからの連絡にも答えないで消えるというやり方は、もちろん感心できるものではありません。

この業界は狭いので、あなたに私がどこかで会う可能性は低くはないでしょう。
先生によっては、全国の先生方に「〇〇という名前の学生は、~~~というやり方で消えました。お気をつけを」と、送ることをするかもしれません。

皆さんの国では許されるかもしれないことは、日本では許されないということがあります。
日本に留学するつもりなら、そのあたりのマナーは守ってほしいと思います。






Posted by つんこ at 21:32 Comments( 0 ) 研究生申請関係